新年おめでとう!と、いってももう2月。本屋にはすでに3月号や4月号が ならんでいる。でもここではあまりそういうことは気にせずに、僕の元旦について 話そうと思う。
12月31日、暮れの紅白も終わる頃、どこからともなく除夜の鐘の音が聞こえてくる。 これは南養寺から流れてくる鐘の音だ。今年は行かなかったが、たぶん鐘を突く人や、 甘酒で体を温めようとする人で今年も賑わったのだろう。例年だったらそれから 天満宮におもむき、願い事をする群衆を観察するのだが、ことしは自宅で過ごすことにした。 そのかわり徹夜である。
午前6時半頃、窓の外が白み始める。日の出が近い。自転車を駆って、一橋へと向かう。 このあたりで一番高い建物はおそらく一橋である。他にもあるにはあるが、入ることが できない。本当は一橋もまずいような気がするのだけれど、まあ、午前6寺50分、 とある校舎の屋上から、いまにも現れいでんとする太陽を目撃する。日の出。 一橋大生も登ってくる。彼らも徹夜で騒いでたのだろうか。しかしここは僕が一番乗りだ。
自転車を南に向け、今度は天満宮へとむかう。一応行くだけは行こうと思ったのである。 で、行ってみたところがらがらであった。なんでもクレープ屋(出店)のおばちゃんの話によると、 この朝の6時〜9時ぐらいまでは、いつもがらがらなのだそうである。 僕はここで時間差参拝を提案したい。そうすればあなたも後ろの参拝客の投げる1円玉に あたりながらお賽銭をする苦労をせずにすむ。どうでしょう?
問題は気温かもしれない。とにかく寒かった。自転車はやめて走って帰ろうかとも 思った。いそいでわが家に帰る。あたたかい。とたんに眠気が襲ってきた。 とりあえず仮眠をとる。おきあがったらお節料理のお出ましだ。
(Feb. 1996)